top of page

人の成長にROIって、本当に出せるんでしょうか。

執筆者の写真: jameschappell2
jameschappell2
9月10日
読了時間: 3分

人の成長にROIって、本当に出せるんでしょうか。


今朝、私が凧を飛ばしたから、明日こっちに来る台風が発生した――と言うのと、ちょっと似ている気がします。


それでも、人材育成のROIは今でもよく語られます。では、少し考えてみます。


人が成長する時、本当に大事な瞬間っていつでしょうか。たぶんそれは、誰にも見えない瞬間です。


ある場面に出会って、


「前まではこうしてたな」


「でも、今は少し違って見える」


「じゃあ今回は、こっちでやってみよう」


と、頭の中で選び方が変わる。


私は、そこが実際の変化だと思っています。でも、その瞬間は測れません。


では、その後の行動なら測れるでしょうか。もちろん、測れるものはたくさんあります。


発言回数も測れます。アンケートも取れます。上司に「変化を感じましたか」と聞くこともできます。売上や離職率を見ることもできます。


ただ、そこで一つ困ることがあります。その数字は、本当に自分たちが思っている意味を持っているのか。


これは、かなり分かりにくい。


たとえば1時間の会議の中で、その人の頭には一体いくつの考えが浮かんでいるでしょうか。100個浮かんで、そのうち99個は「今は言う必要がない」と判断して捨てたかもしれません。


それは「発言を控えている」のでしょうか。それとも、単に判断が良くなったのでしょうか。変化がもっと小さいこともあります。


前なら反応していたことを、今回はあえて放っておく。余計な話に乗らない。すぐ言わずに、少し待つ。外から見ると、ほとんど何も変わっていないように見えるかもしれません。


逆に、分かりやすく行動が変わったとしても、「それは研修のおかげです」と、どこまで言えるのでしょうか。たぶん仮説は立てられます。


でも、仮説から「証明」まで行く方法は、私にはよく分かりません。


とはいえ、何も測らなければ、今度は何でも言えてしまいます。


「この研修で人が変わりました」


「組織が成長しました」


「効果がありました」


それも困ります。


つまり、かなり厄介な話です。ただ、私はクライアントに、


「人の頭の中で起きる、外から確認できない変化を測定します」とは、どうしても言えません。私なりに「成長しているかもしれない」と見る時のポイントはあります。


でも、アンケートや点数やアセスメントではありません。それも完璧ではないです。


ただ、きれいな数字を作って分かった気になるよりは、まだましだと思っています。


みなさんは、人材育成が本当に役に立っているのか、それとも予算を使っているだけなのか、何を見て判断していますか。


私はとりあえず、もう一度凧を飛ばしてみます。


今度こそ、台風を動かせるかもしれません。

 
 
 

コメント


bottom of page